これぞ最も投資すべき公共事業。
耐震化だけでなく、社会を支える基本インフラの整備は必ずなさなければならない。
日本の道路やガス・水道など、多くの基本インフラが戦後に集中的に作られたために、作られて50年ほどが経過して老朽化してきている。
その中でも都市部の鉄道や道路は、日本の経済を支えるのに必要欠くべからざる物だ。
こういった物が地震や、単なる老朽化で失われたりしたら、社会にどれほどの悪影響があるか。
しかし、同じ公共投資でも、何の役にも立たないハコモノや、利用者の極めて少ない道路の整備などは切り捨てることも必要だ。
地方都市に都市部と同じだけの施設は不要。
採算の取れないような施設は切り捨てる覚悟も忘れてはならない。
日本国民は基本的に平等に扱われなければならないのは当然だが、だからと言って地方都市に都会と同じ施設が必要なわけではない。
それが必要だというのなら、都会にも田舎と同じだけの自然やゆったりした時間や空間も必要だろう。
もちろん、都会にそんなものを備える必要はない。
同様に、地方にも都会と同じ施設は必要ない。
命につながるような医療施設や、そこまでの交通を支えるある程度の道路などは必要だろうが、たまにしか車の通らないような道をきれいに整備する必要などない。
欲しければ利用者負担とすべきだろう。
地方都市にゴロゴロとある立派なホールなども、もはやそこにある物は仕方ないが、維持管理・更新は100%地元負担とすべきではなかろうか。
命が関わる耐震化は必要だろうが、その前に施設そのものの必要性も考えなければならない。
耐震化のコストが見合わなければ、廃止も選択に入れなければならない。
都会には都会の、地方には地方の生きる道がある。
経済活性化のためにも、必要な公共投資はなされなければならないが、その際には不必要なものを切り捨てることも同時に行わなければならない。
将来に活きてこないようなものは要らない。
改修・耐震 建設業に光
■鉄道・高速道…震災備えで「特需」
東日本大震災の教訓や首都直下型地震への備えに対応した耐震工事が増え始め、建設業界が特需に沸いている。JR東日本が総額1000億円を投じて、耐震工事の実施や地震計を増設するほか、老朽化が進む首都高速道路でも大規模な改修・耐震工事が予想される。長年にわたり公共事業の低迷に苦しんできた建設業界が、浮上のきっかけをつかもうとしている。
◆高架橋などを補強
「これまで準備してきたものを生かすときが来た」。3月8日、JR信濃町駅の駅ビル4階にある東鉄工業本社で、同社の小倉雅彦社長がハッパをかけた。
この日のちょうど2日前。JR東日本が首都直下型地震などに備え、今後3~5年間で耐震補強工事などに約1000億円を投じると発表した。新幹線と在来線の高架橋の柱約1万5000本を補強するほか、東京駅の新幹線ホームでは天井落下防止の工事、山手線や中央線では盛り土の補強を実施する計画を明らかにしたのだ。
小倉社長の対応は素早かった。同月12日には自らを本部長とする「大規模災害安全復興本部」を設置。土木、線路保守、建築の各部門の部長級が加わる全社横断の組織を構築した。
小倉社長は「数百億円のビジネスチャンス。専門的技術力の強みを生かし、社会的責任を果たしたい」と意気込む。同社の2011年3月期の連結売上高921億円のうち、JR東日本関連は約8割を占める。鉄道線路保守分野で国内トップシェアの実績とノウハウを生かす構えだ。
鉄道業界の耐震強化はJR東日本だけではない。東急電鉄や小田急電鉄など首都圏の鉄道各社も対策に乗り出した。
例えば、東京メトロは耐震・津波対策に約100億円を順次、投じる。約4700本ある高架橋の柱のうち、約3500本は耐震補強工事を終えているが、震災の被災地で他の鉄道会社が運転再開に支障のある事例があったことを踏まえ、残る約1200本を対象に鉄板を巻くなどの対策を取る。地下鉄駅構内の浸水・津波対策でも、トンネルの入り口に防水ゲートを設置し浸水を防ぐなどの対策を講じる。
東急電鉄も2014年度までに高架橋の耐震補強工事を含む安全対策として約150億~180億円を投資する計画だ。
◆老朽化進む首都高
高速道路関連では、首都高速道路が建設業界の注目の的となる。首都高速の約3割は建設から40年以上が経過し、補修が必要な損傷は約9万7000件に上る からだ。首都高速道路会社は有識者会議を設置、大規模改修の技術的な検討を始めており、「工事規模は数千億円になる」(ゼネコン関係者)と期待が高まる。
復興関連の公共工事が本格化していることも、「耐震特 需」を後押しする。政治の混迷で昨年末まで低調だった公共投資だが、大量のがれき処理がようやく進展しつつあることと、地方自治体の復興計画がほぼ策定し つつあることを受け、今年度は大幅に増える。建設経済研究所は12年度の国内建設投資について、前年度比2.3%増の44兆8000億円と予測。復興関連 投資の押し上げで、景気は当面堅調に推移するのは確実。その主役は耐震工事とみられる。
■公共工事依存脱却の好機
一方、オフィスビルや工場、マンションといった民間の市場でも、耐震工事への関心が高まっている。大成建設が3月下旬、東京・新宿の本社ビルで開催した震災対応技術の展示会には、約1500人が訪れた。山内隆司社長自らが顧客企業の幹部らを招き、自社技術について説明した。
「耐震診断の依頼が急増している」(清水建設)との指摘もあり、多くの企業にとって耐震工事が喫緊の課題となりつつあることがわかる。
これに対応し、大手ゼネコン各社は、技術力だけでなく、事業継続計画(BCP)を絡めるなど、ソフト面での営業力強化に乗り出した。このほか、病院の建て替えを含めた耐震・免震化にも期待がかかる。
だが、復興需要は、建設業界に「副作用」ももたらす。資材や人件費などのコスト上昇が懸念されるほか、復興需要の奪い合いでダンピングの恐れもある。「復興関連はもうけにならない」(中堅ゼネコン)との嘆き節も聞かれる。
建設業界は長い不況からリストラを繰り返し、業界の就業者数は2000年度と比べて09年度は約2割減少した。人集めができず、千載一遇の好機に対応できない中小建設会社も多いという。公共工事への依存体質からの脱却など業界の抱える問題は多く、耐震特需を体質改善の機会にすることが求められそうだ。(鈴木正行)
by dumkorea
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